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冬の入浴に一工夫!ヒートショックを予防しましょう
- 2024年12月04日
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◇寒さも忙しさも増してくる冬季、温かいお風呂は癒しのひとときですね。
寒さ厳しい長野県だからこそ気をつけたいのが、入浴時の「ヒートショック」。急な温度変化(寒暖差)によって血圧の急上昇・急低下を起こすことで、血管や心臓に負担がかかり、意識障害や脳卒中、心筋梗塞等が発生しやすくなります。入浴中のヒートショックが、浴槽内で溺れて亡くなる事故の一因と考えられています。
入浴中にめまいや立ちくらみを起こしたことはありませんか?入浴中の事故は、持病がなくても起こる可能性があり、どなたも注意が必要です。
◇なぜ冬季に注意が必要なの?
冬季は外気温が低くなります。暖房がきいた居室から、寒い廊下や脱衣所に移動して服を脱ぐ過程で、血管が縮まって血圧が上がります。浴室内が寒いとより血圧が上昇します。温かいお湯に入った直後は更に血圧が上がり、その後体が温まってくると、血管が広がって血圧が下がります。お湯から出る時は、水圧がかからなくなるのでもっと血圧が下がります。寒い脱衣所に出ると、再び血圧が上がります。
このような血圧の急上昇・急低下が、一時的に脳に血液が回らない貧血状態や一過性の意識障害を起こすことや、脳卒中等の循環器病発症につながる可能性を高めてしまいます。入浴中の健康状態の悪化は、溺水等の重大な事故につながりかねません。冬季は室内と屋外の寒暖差が激しく、特に12~2月は、浴槽内を含め溺れて亡くなる方が増加することを示唆したデータがあります。
(令和3年版長野県衛生年報より)
◇ヒートショックを予防するには?
環境温度の寒暖差をなるべく減らし、血圧を大きく変動させないことが大切です。
1 入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく
(暖房器具の使用、前もって浴槽のふたを開けておき湯気を立てる等)
2 足先から肩まで、心臓に遠い方から徐々にかけ湯をしてからお湯につかる
3 湯温は41度以下、お湯につかる時間は10分までを目安に
4 浴槽から急に立ち上がらず、浴槽のへりや手すりにつかまってゆっくり立ち上がる
5 食後すぐの入浴や、飲酒後、医療品(安定剤、睡眠薬等)服用後の入浴は避ける
6 体調が悪い時は入浴を控える
7 同居者がいる場合は、入浴前に一声かけておく
8 同居者は、入浴者がいることを気にかけ、動向に注意する
(いつもより長い時間入浴している、突然大きな音が聞こえた等、気になる点があれば、声をかけ状況を確認しましょう)
持病のある方、内服治療中の方は、主治医に入浴時の留意点等があるか確認しておくと安心ですね。
入浴は代謝を促進し、気分のリフレッシュにもつながります。ヒートショックを予防して、この冬も、温かいお風呂を安全に楽しみましょう。
参考資料等:
政府広報オンライン https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202111/1.html
日本気象協会「tenki.jp」 https://tenki.jp/heatshock/3/23/